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術前検査

前回から、1ヶ月ぶりの受診です。

今日は入院まで間があるので、その間に一回くらい来ておきますか?みたいな感じで言われていたので手術の詳しい説明とかするのかと思いきや検査が4つも待ってましたとも。

泌尿器科といえばまず、採尿?それから、心電図・呼吸機能検査(ハイテクな肺活量測定ってカンジ)・採血(たっぷり)。

これらは術前検査だそうです。

病院から帰って来てすぐに入院担当の方から電話がありました。
前回の希望どうり、5/1に手術です。4/28に入院して、何事もなければ術後3日ほどで退院できるそうです。
今日は、地元の大学病院を受診して血液検査を受け担当医と面談してきました。

血糖値が179で高いのが気になるが、食事のすぐあとだしアルドステロンの人はインスリンの分泌が抑制されるので
放置すれば二次性糖尿病を引き起こすこともあるが、腫瘍切除すればその心配はない、という説明でした。

K(カリウム)値は4.7。正常値。アルダクトン効果。

血圧測定は測定始めてからの最低値。90/60。たまに立ちくらみや眩暈もあるので、「くすり、量減らしてみましょうか?」 ってことで、今日はアダラートCR40から20に変更です。これから“入院のしおり”を熟読したいと思います。

入院日記

4/28(金)快晴  大幅遅刻(40分)して、入院受付後病棟で病室に案内されすぐに主治医(執刀医)から手術についての詳しい説明を受ける。

私の場合:右副腎腫瘍(原発性アルドステロン症)
治 療 法 :ミニマム創・内視鏡下右副腎摘除術

CT画像等によれば、腫瘍部分が肝臓に接近しており癒着の可能性があり(平たく言えばめり込んでるかもって事です)摘除の際、肝臓損傷の危険性があるのでアルゴンレーザーと超音波メスを用意している。

下大静脈に繋がる右副腎静脈が細く短いため、損傷の可能性を予想し出血があれば迅速に輸血で対応する。

輸血についての危険性及び必要性の説明を受け、書類にサイン。

深部静脈血栓症を予防する為、膝下にストッキングと空気圧をかけるポンプをふくらはぎにつける。

最も怖いのは、術後動けるようになってから、この血栓による“肺梗塞”で、起きたらほとんど即死です。といわれた時は、青ざめました( ̄ロ ̄∥)

次は麻酔科のDr.の説明。硬膜外麻酔と全身麻酔併用で手術を進める事。観血的動脈圧モニタリングを手首に挿入する事。

内分泌・代謝内科のDr.もやってきて、研究に対する協力要請。「副腎腫瘍と周辺脂肪組織における代謝関連因子の発現解析」摘出した腫瘍の組織検体の一部を研究に使っていただくことはやぶさかでない。

説明も一通り終わり、自分のベッドで落ち着く。ベッドサイドにPC(TV兼用)が設置されていて、入院手続き後に
もらえる自分用ICカードを差し込むと、治療スケジュールや検査数値などがいつでも確認できます。

4/29(土)、4/30(日) 術前検査の予定がないので外泊許可
もらって一時帰宅。

5/1(月) 手術当日の朝を迎えました。特に緊張もせず、普段どうりに眠れたのは一旦家に帰ることが出来たからかもしれません。

検温(36.5℃)平熱でホッとする。昨日、病院に戻ってから2回の検温で微熱(37.4℃)(37.2℃)だったので。
血圧は120/80で問題なし。ここまで、ルーティーン。さてこれからが本番だ。


7時10分・・・看護士が例のもの片手にやって来ました。
        カ、カ、・・・カンチョウですー!
        術着に着替えてGOトイレ!

ま、お産の時もするんで平気ですけどね。お産の時は陣痛の合間だから感じなかったけど、浣腸ってけっこうお腹痛いし、軽く吐き気もしたりして。あはは。


8時20分・・・主治医の一人が(一番若くてちょっとタイプ)が来て、輸血準備の為動脈から採血するという。どっちから
        取りますか~なんてのんきに言ったら、主治医ったらはにかみながら「あの・・・腿の付け根から・・・」

(医者が恥ずかしがったら、こっちはもっと恥ずかしい!)

        これはちょっと痛かったです。時間かかるんですよ。もともとの血中の酸素濃度を調べたりするらしいです。

8時30分・・・今日の担当ナースマンの案内で手術室へ。入り口の自動ドアで夫と別れる。自動ドアの内側には、
        これから手術を受ける患者さんが、数人いらっしゃいました。
        不織布の頭カバーと足カバーをつけます。それぞれ担当医が揃ったところで、手術室に移動。

        寝台は狭くて体の幅しかないのねー。まず、名前とどこを手術するかを聞かれます。
        点滴と、観血的動脈圧モニタリングを手首から入れます。
        (これは痛いよ。術後はずしてからも1週間はイタイ。)

        このあたりで、術着は脱がされて上半身裸。体を横向きにして、エビのように丸くなって背中全体を消毒。

        極細針で麻酔の為の麻酔。(歯の麻酔に似てた)即効でもう痛くない。硬膜外麻酔にビビっていた私は、         ほっとしました。背骨をぐっと押される感覚だけです。効いて来るまでほんの少し待ち、仰向けになって、
        肩口とへその横辺りを交互に冷たい脱脂綿で触って効き具合を確かめます。
        へその横が冷たく感じなくなったら酸素マスクをつけられて

9時ころか? 「点滴からお薬いれまーす」と言われて、5秒くらいで瞼が重く、ろれつもまわりませんでした。
         意識不明。

11時30分・・「nekoさーーん、終わりましたよー!!」

         「へっ?もうおわったんれすかー?」
         
         ってカンジです。

12時30分・・手術室からストレッチャーで病室に戻るとき、乗り物酔いしそうだった。 自分のベッドに移る際、術創から
やや多めに血がにじみ出ていて、処置の為看護士や主治医が走ったので家族はビビッたそうです。

14時ころ・・・吐き気、嘔吐。

3時間おきに吐き気が来るので、(点滴から吐き気止めも効果薄)20時ころの回診で術創の出血も止まったので、硬膜外麻酔のカテーテルをはずす事に。吐き気の原因は硬膜外麻酔らしい。痛みは坐薬でカバー。夜半にボルタレンサポ25mg。

しかし頻繁に血圧測定や、点滴の装置やらなんやらが鳴るし、術層は痛むし、体のあちこちも痛んでほとんど眠れず。

ここまでで、術後18時間くらいです。

入院日記ー5/2(火)術後約20時間経過ー

点滴しているので咽喉の渇きはほとんど感じないのに、夢うつつの中でお茶を飲もうとして「あ、私まだ飲めないんだ」と、自分でやめるシ-ンを何度も見ました。

空腹感は朝から。ぐぅ~っと鳴いてました。いつもの血圧の薬(アダラートCR20・アルダクトンA)を少しの水とともに服用。頭痛も腹痛も吐き気もないので、午後から歩行訓練することに。

先ずはベッドを起こしてもらいました。ここで気付いたんですけど、左を下にして寝ている時は
ベッドはフラットのままで、右足を乗せる足枕(私は掛け布団を丸めて置いてました)があると楽です。仰向けはベッドを起こすと腰がとても楽になります。

ストッキングと、空気圧ポンプをはずしました。

術後24時間経過  ここまで問題無しという事で、尿道カテーテルも抜いてもらいました。点滴したまま歩けるキャスターつきのやつで、若干頼り気味に病棟1週。その後自力トイレ。楽勝。(でもお腹が空いて力がでません)

午前中から楽しみだった夕食ですが、思ったほど食欲もなくあまり入っていきませんでした。全粥と常食のおかずでした。

担当医チームの回診  「術創問題なし!点滴もあと1時間くらいですから管は全部取れていつ退院しても大丈夫」と太鼓判!夜中寝返りの度に目が覚める。しかし今夜の担当ナースは、痛み止めは推奨しないタイプらしい。1~2時間のこま切れ睡眠。

術後3日目~退院まで

5/3(水)この病院の朝食は軽い。完食。今朝から薬の服用中止。
測定は続けて経過を観察するそうです。

午前中にシャワーを浴びました。傷の絆創膏を張り替えてもらう時
見たらホッチキスで止まってました!

昼食は、腸がまだ短縮営業中らしくあまり入りません。
でも、ケーキは食べられるのはなぜ?

夕食も半分ほどで終わらせる。
昨夜と同じ、寝返りのたびに痛みで目が覚める。術創も痛むけど、
左手首の痛みが増したようで辛い。

深夜2時、ちょうど寝返りして痛がっているところに看護士のラウンド
で、「痛み止め、使いましょうか?」と声を掛けてもらったので、頼んだ。

今夜の担当さんは頼みやすい。

5/4(木)久しぶりに、まとまった睡眠時間が得られた。
しかも右(術創)側を下にして寝てた。起床アナウンスにも気付かず、
朝の検温など諸々でざわついてきてやっと目が覚めました。

体温も今朝は36℃台に下がって、血圧も正常値。
食後に7階の自販機まで普通の足取りでコーヒー買いに行ってきました。

明日退院希望が了承され、書類(連休中で精算出来ない為)にサイン。
請求されたらちゃんと払います、ってことです。

5/5(金)念願の退院。

退院後入浴制限はなしで、絆創膏の張り替え方だけ、家族がレクチャー
受けてました。


5/8(月)外来にて抜糸(ホッチキスだけど?)
なかなか担当医がつかまらず、思いっきり待たされた挙句、
(やっと来たのは私のタイプの若いセンセだったのでよしとするが)
ホッチキスのシンを外す器具が外来になくて、病棟まで取りに行って
もらう間寝台に背中出したまま横になり、また待たされた。

待ってる間、2,3質問を。
「術中のビデオ撮影はしているんですか?欲しいなー」、と言ってみる。
(でもくれそうもない)
「アルコールはいつから飲めますかねー?」には笑って、
「今日からでも」と。

器具到着。外すのは糸より痛くないです。
ちゃんとくっついてるかどうか確かめて終了。
もう絆創膏も貼らなくてよし!

病理の結果は一月ほどかかるそうで、追って連絡くれるそうです。

以上がわたしの“原発性アルドステロン症”副腎腫瘍切除術に伴う
入院の記録でした。

補足

傷の長さは5.8センチ(最小に近いそうです。執刀医談)

ホッチキスのステープルの数は10個でした。

術後の回復は一日一日はっきりと、よくなってるのがわかりました。

あと、術創は背中側ですが、なぜか横腹から腰骨辺りの皮膚がひりひりします。

術後2週間経ちましたが、まだ若干そういう感覚が残ってます。

お腹の中で神経が繋がっているからで、肘をぶつけるとゆびがジーンとするのに

似た現象で、心配ないそうです。

私が手術を選んだわけ

過剰分泌のアルドステロンを放置すれば、脳卒中や心臓肥大などの危険が高くなるとか。
私は血圧が高くなり始めたのが5年前ですが、その間に左室肥大と低K血症になりました。

発症からの年数や様々な要素が絡むのでしょうが、原発性アルドステロン症がきっかけになって、大きな病気を発症する危険があると思います。

同じ薬でも副作用は人それぞれですし、ある副作用だけが強く出る場合などもありますから、そういったことも鑑みて様子を見ながら処方されるのでしょう。

私も何度か薬が変わりましたがそれは効果が無かった時もあれば、副作用の時もありました。

私は自分の体の中に、“腫瘍”がある事が我慢ならなかったし一生薬を飲み続ける事への不安のほうが強かったので
切れるもんなら切ってもらいたいと思って手術を希望しました。

難易度

右副腎摘除は、左より難しい。

ー私の主治医の個人的見解ー



左が難しいという先生もいらっしゃるそうなので、実際はわかりません(=_=)

病理の結果

問題なし。キレイだったそうです。

カリウム値と、なんだったかを調べたいので採血のオーダー出ていてちょっと余分に時間かかりましたけど、採血の人がとても上手で痛くなかったから、ま、いっか。

4ヶ月ぶりの血圧測定

健康診断 。 久しぶりに血圧計りました。

炎天下、15分自転車こいで会場まで行き、胸部レントゲン→血圧測定→問診・・・の順だったこともあり、高めでしたf(^_^;

1回目 142/87
2回目 131/84

去年の検診で血圧計を振りきったのが、アルドステロン発覚のきっかけだったんですよねー。

来週、術後フォロー。久しぶりにお茶の水。

ミニマム創内視鏡下手術

2006年5月に『原発性アルドステロン症』の治療として受けた内視鏡下小切開泌尿器腫瘍手術が、その後7月に厚生労働省の先進医療に認定されたそうです。

患者の安全に最も留意した手術法として認められたわけです。
詳しくは、東京医科歯科大学附属泌尿器科学教室HPhttp://www.tmd.ac.jp/med/uro/まで。


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